「スクリュープレス脱水機のメリット・デメリットは何?」
「スクリュープレス脱水機はどんな仕組み?」
汚泥脱水機には、遠心脱水機やフィルタープレス脱水機、ベルトプレス脱水機など多くの種類があります。その中のひとつがスクリュープレス脱水機です。
スクリュープレス脱水機とは、筒の中のスクリューが回転し汚泥を押し出して脱水する方式の脱水機のことを指します。では、スクリュープレス脱水機は他の脱水機と比べて、どんなメリット・デメリットがあるのか気になる方も少なくないでしょう。
そこで本記事では、スクリュープレス脱水機について解説します。仕組みやメリット・デメリットについても解説するため、ぜひ参考にしてください。
スクリュープレス脱水機とは
スクリュープレス脱水機とは、円筒状のスクリーンとスクリューの間で汚泥を脱水する製品です。円筒状のスクリーンとスクリュー羽根から構成されており、脱水機の出口に向かって縮小していく構造になっています。
汚泥がスクリューとスクリーンの間に供給され、スクリューによって回転・搬送されることで、連続的に脱水されるという仕組みです。脱水していく中で分離された『ろ液』は、円筒スクリーンから機外に排出されます。
スクリュープレス脱水機は、スクリュー羽根の圧搾力とせん断力に依存していることが特徴のひとつです。そのため、各スクリュー羽根間における汚泥の充填度を高く保つことが脱水能力に大きく影響します。
スクリュープレス脱水機のメリット
スクリュープレス脱水機のメリットは以下の3つが挙げられます。
- 目詰まりしにくい
- 電力費を節約できる
- メンテナンスコストが低い
スクリュープレス脱水機は機械が自動で洗浄するため、目詰まりがしにくいことがメリットです。有機性汚泥に適した脱水機となっています。
また、スクリューの回転数は、1分あたり2回転以下程度の低速回転であり、電力費を節約することが可能です。さらに、脱水機の構成部品が少ないことから、消耗品やメンテナンスコストを抑えられることも大きなメリットになります。
スクリュープレス脱水機のデメリット
スクリュープレス脱水機のデメリットは、スクリュー羽根間の汚泥充填度が低くなると脱水力が低下することです。先ほども述べたように、スクリュープレス脱水機はスクリュー羽根の圧搾力とせん断力に依存しています。
そのため、各スクリュー羽根間における汚泥の充填度が脱水能力に大きく影響します。汚泥の充填度が低くなると、脱水力が低下してしまうため注意しましょう。汚泥の性状に合わせて注入率やスクリューの回転数などの調整が必要です。
スクリュープレス脱水機を導入する際のポイント
ここからは、スクリュープレス脱水機を導入する際のポイントを解説していきます。ポイントは以下の3つです。
それぞれ以下で詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
デモテストを利用する
1つ目のポイントは、デモテストを利用することです。汚泥脱水機メーカーには、製品の導入前に自社の脱水機が導入先の汚泥に適しているかデモテストをしてくれるところもあります。
デモテストをすれば、導入後に製品と汚泥が合わなかったというミスマッチをなくせます。汚泥脱水機は高額なため、デモテストを実施している場合は積極的に利用するようにしましょう。
また、会社によっては、レンタルサービスを用意しているところもあります。候補の会社がデモテストやレンタルサービスを実施しているか確認するようにしましょう。
アフターサポートの内容を確認する
2つ目のポイントは、アフターサポートの内容を確認することです。汚泥脱水機は一度導入すれば、15年ほど使い続けられます。
目詰まりしないセルフクリーニング機構を備えており、シンプルな構造であることから日常のメンテナンスが簡単な製品がほとんどです。しかし、急なトラブルが起こらないわけではありません。
汚泥は日々発生するもののため、使えなくなってしまっては困るでしょう。そのため、迅速に対応してもらうためにも、依頼先がどのようなアフターサポートを用意しているかは重要です。
複数の会社を比較する
3つ目のポイントは、複数の会社を比較することです。同じスクリュープレス脱水機を扱っている会社でも、製品の性能は異なります。
得意としている汚泥の種類や性状など製品によって様々なため、必ず複数社の製品を比較した上で導入する製品を決めましょう。比較の際には、上記でも述べたようにデモテストを利用したり、アフターサポートの内容を比較することがおすすめです。
導入後に後悔しないために、少なくても3社以上は比較しましょう。
おすすめの汚泥脱水機メーカー3選
本記事の最後には、おすすめの汚泥脱水機メーカー3選を紹介します。今回紹介するのは、以下の3社です。
それぞれの会社の特徴や汚泥脱水機について解説するため、ぜひ参考にしてください。
アムコン株式会社
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | アムコン株式会社 |
所在地 | 神奈川県横浜市港北区新羽町1926 |
設立年月日 | 1974年11月 |
公式サイト | https://www.amcon.co.jp/ |
1つ目におすすめの会社は、アムコン株式会社です。アムコン株式会社は約50年の歴史を持ち、汚泥処理関連装置を扱っています。
世界で初めて洗浄水のいらない汚泥脱水機を実現した会社として知られており、高い技術力と開発力を有していることが特徴です。アムコン株式会社では、日本生まれの汚泥脱水機『ヴァルートデュオ™/ヴァルート™』を用意しています。
また、汚泥脱水機の実機テストやレンタルも行っており、購入前にアムコンの製品が導入先に適しているかを判断可能です。興味のある方は気軽に問い合わせてみましょう。
積水アクアシステム株式会社
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 積水アクアシステム株式会社 |
所在地 | 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番30号 梅田スカイビルタワーウエスト21階 |
設立年月日 | 昭和39年3月 |
公式サイト | https://www.sekisuia.co.jp/ |
2つ目におすすめの会社は、積水アクアシステム株式会社です。積水アクアシステム株式会社は約60年の歴史を持ち、排水処理装置等の製作・販売・工事などの幅広い事業を展開しています。
1967年に日本初のプラスチックパネル組立方式タンクを開発し、ボルト組立形貯水タンクのパイオニアとして業界をリードしている会社です。積水アクアシステム株式会社では、ベルトプレスや一枚ろ布、スクリュープレス脱水機を用意しています。
日本だけでなく、海外でも実績があるため安心して依頼可能です。興味のある方は気軽に問い合わせてみましょう。
株式会社ヘリオス
項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | 株式会社ヘリオス |
所在地 | 東京都品川区北品川3-6-9 Ubiz品川 |
設立年月日 | 1982年2月 |
公式サイト | https://www.kk-helios.co.jp/ |
3つ目におすすめの会社は、株式会社ヘリオスです。株式会社ヘリオスは約40年の歴史を持ち、汚泥脱水機を専門に扱っています。
脱水機のパイオニアかつ水処理のプロとして、高性能な多重円板型脱水機を扱っていることが特徴のひとつです。また、株式会社ヘリオスでは、脱水機の製造・販売だけに捉われず、脱水処理周辺の解析も行い、総合的なコスト削減策を提案してくれます。
令和元年には納入実績2,000台を突破し、着実に実績を伸ばしている会社です。製品を導入すれば、汚泥処理コストを大幅に削減できます。
まとめ
本記事では、スクリュープレス脱水機の仕組みやメリット・デメリットについて解説しました。スクリュープレス脱水機は、電力費やメンテナンスコストを節約できたり、目詰まりしにくいというメリットがある製品です。
有機性汚泥に適した脱水機となっています。しかし、汚泥の充填度が低くなると、脱水力が低下してしまうため注意しましょう。
スクリュープレス脱水機を導入する際には、複数の会社を比較した上で製品を選ぶようにしましょう。また、本記事で紹介したおすすめの3つのメーカーもぜひ検討してみてください。
本記事があなたのお役に立てることを願っております。