「汚泥脱水とは?」
「汚泥を脱水する方法は?」
製造現場から発生する汚泥を、どのように処理するかは重要です。汚泥の種類や特性に合わせて、適切に処理する必要があります。
汚泥を処理する上で、自社で脱水してから業者へ依頼する方も多いことでしょう。しかし、自社で発生する汚泥の適切な脱水方法がわからない方もいるはず。
そこで今回は、汚泥脱水の種類について解説します。汚泥脱水機のおすすめメーカーも合わせて解説しているため、参考にしてください。
汚泥脱水とは
汚泥脱水とは、水分を含む汚泥を脱水して流動性の低いペースト状にすることです。
脱水処理した汚泥は、脱水ケーキと呼ばれます。
水分を多く含む汚泥は仮保管のスペースが多く必要となるだけでなく、重量があるため運搬コストも肥大化してしまうでしょう。
そのため、汚泥を脱水して脱水ケーキにすることで、体積と重量を小さくし、保管や運搬にかかるコストを削減します。
ただし、ひとくちに汚泥脱水といっても、その処理方法は複数あるため、処理したい汚泥の種類や特性に合わせて選ぶことが重要です。
汚泥脱水の種類
ここからは、汚泥脱水の種類として下記4つを解説します。
それぞれの脱水方法に適している汚泥の種類も合わせて解説しているため、参考にしてください。
真空脱水
真空脱水は、負圧によってろ材やろ布を通して汚泥から水分を取り除く方法です。
脱水しやすい炭酸カルシウムやけい藻土などの汚泥処理には、薬品を使わない真空脱水が有効となります。
凝集剤の使用量が少なく、ランニングコストの低減が可能なうえ、環境に影響を及ぼさず処理可能です。
ただし、ノリ状やゴム質・コロイド質の汚泥には適していないため注意しましょう。
遠心脱水
遠心脱水は、遠心力によって汚泥にある液体と固形成分を分離する方法です。
回転筒が高速で回転し、汚泥を回転筒の内壁に堆積させます。
回転筒の内部にはスクリューがあり、回転筒よりも遅い速度で回転しながら水切りされた汚泥を排出する仕組みです。
低濃度から高濃度の幅広い汚泥処理が可能であり、汚泥の質による処理量の差があまり生じません。
比較的、安定した処理方法といえるでしょう。
ベルトプレス脱水
ベルトプレス脱水は、2枚のろ布によって汚泥を挟み込み、圧力をかけることで脱水する方法です。
ろ布は目詰まり防止のために圧力水で洗浄され、再びろ過に戻ります。
連続処理ができるため、大量の汚泥処理に適しており、低濃度から高濃度・生物処理汚泥や凝集沈殿汚泥など、幅広い汚泥処理が可能です。
ただし、ろ布が目詰まりすると汚泥があふれ、処理能力や量が低下することもあるため注意してください。
機種や用途で異なりますが、一定期間ごとにろ布の交換が必要となるでしょう。
スクリュープレス脱水
スクリュープレス脱水は、細かい穴の空いたスクリーンと回転するスクリューの間を汚泥が搬送されることで、羽根の押出しによる圧搾力と回転のせん断力で脱水する方法です。
機械が自動で洗浄し、目詰まりを防止してくれるため、有機性汚泥に適しています。
また、低速回転のため、騒音や振動がほとんどなく、電力費用の低減が可能です。
ただし、スクリューの羽根による圧搾力とせん断力で脱水する関係上、スクリュー羽根間の汚泥充填度が低くなると脱水力が低下してしまいます。
そのため、汚泥の性質に合わせた凝集剤の選定や注入率、スクリューの回転数などの調整が必要です。
汚泥脱水機のおすすめメーカー
ここからは、汚泥脱水機のおすすめメーカーとして下記の3社を紹介します。
汚泥脱水機を選ぶ、参考にしてください。
アムコン株式会社
項目 | 詳細 |
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会社名 | アムコン株式会社 |
住所 | 神奈川県横浜市港北区新羽町1926 |
電話番号 | 045-540-8585 |
公式サイト | https://www.amcon.co.jp/ |
アムコン株式会社は、1974年に株式会社環境設備センターとして排水処理施設や団地の浄化槽メンテナンスを主な事業として創業した会社です。
現在では汚泥処理関連装置の開発製造販売事業、給排水設備メンテナンス事業、各種分析事業を展開しています。
アムコンが手掛ける汚泥脱水機『ヴァルート』は、日本全国の排水処理施設だけでなく、世界77の国と地域に納入されているほどの実績です。
また、世界15の国と地域に販売代理店を持ち、汚泥処理に関するお悩みをグローバルな知見で解決してくれるでしょう。
アムコン株式会社でなら、あなたに合った製品を提供してくれるでしょう。
積水アクアシステム株式会社
項目 | 詳細 |
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会社名 | 積水アクアシステム株式会社 |
住所 | 大阪市北区大淀中1丁目1番30号 |
電話番号 | 06-6440-2525 |
公式サイト | https://www.sekisuia.co.jp/ |
積水アクアシステム株式会社は1964年に設立され、約60年で培った知識と技術力により、きめ細かなサポートを実施している会社です。
工場排水や食品工場を中心に、微生物膜を利用した環境にやさしい排水処理を展開しています。
さらに、独自の微生物製剤を活用した油脂分解処理や高濃度汚泥の減容化などを通じて、排水処理設備の機能改善・能力増強をシステムで提案してくれるでしょう。
全国への導入実績も豊富なため、安心して依頼できます。
株式会社ヘリオス
項目 | 詳細 |
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会社名 | 株式会社ヘリオス |
住所 | 東京都品川区北品川3-6-9 |
電話番号 | 03-5715-1541 |
公式サイト | https://www.kk-helios.co.jp/ |
株式会社ヘリオスは、脱水機のパイオニアとして創業以来35年間もの長きにわたり、多重円盤型脱水機を販売してきた会社です。
ヘリオスの脱水機は、個液分離・ろ液についての深い考察が生んだ独自技術によって作られた、ユニークな機体となっています。
従来の脱水方法である真空式・加圧式・遠心式のいずれも当てはまらず、ろ布の類は一切使用しませんし、遠心分離のような大きなエネルギーも必要としません。
そのため、消耗品が少なく、コストパフォーマンスが高いです。
ヘリオスでは、脱水機のレンタルも行っているため、気になる方は問い合わせてみてください。
まとめ
今回は、汚泥脱水の種類について解説しました。
汚泥脱水とは、水分を含む汚泥を脱水して流動性の低いペースト状にすることです。
その処理方法は複数あるため、処理したい汚泥の種類や特性に合わせて選ぶことが重要となります。
汚泥脱水の種類は下記のとおりです。
- 真空脱水
- 遠心脱水
- ベルトプレス脱水
- スクリュープレス脱水
今回解説した内容を参考に、自社の汚泥に合った脱水方法を選んでみてください。